2-5 蝶が花にあきたとき ~リンゴに雨が降るように

あの朝
あなたは振向きもしないで
冷たい言葉のこして行ったわ
けれど信じているの帰る日を

あのとき
なぜだか追いかけもしないで
あふれる涙をこらえていたわ
けれど愛しているの誰よりも

あれから
毎日さみしくてひとりで
のめないお酒をのんだりしたわ
けれど信じているの帰る日を

花に集る蝶でさえも
甘い香りにあきるから
そのとき
あなたは帰るのね

【メモ】

朗読】
  蝶が花にあきたとき
    朗読:大森 寿枝