24/05/2020 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 目次 1.風が生まれた日2.木の芽峠の蝶3.馬鈴薯畑で4.遠いあじさい5.うぬぼれ鏡6.アンデルセンの旅7.ユトリロの絵のなかで8.多摩川幻想9.鮭のうた
24/05/2020 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 0 歌曲集の出版を祝って 詩と音楽の会会長 平井康三郎 世に「女流詩人」という語があるが、わが小黒恵子さんはこうしたカテゴリーに属さない詩人であると思う。まず詩に対する姿勢が自由であり、着想もきわめて独創的 […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅰ 風が生まれた日 ふるさとの川から 風が生まれる若い風は まどろむ心のなかにさわやかな流れを おくりこむ風が生まれた日 わたしはみどり色の翼にのって 出発(たびだ)つ 耳をすますと風の奏でる うた声が遠い昔の 子守唄か --心にやさしく […]
24/02/2018 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅱ 木の芽峠の蝶 木の芽峠で道に迷った日虹いろの蝶に めぐりあった木(こ)もれ陽にひかる 美しい羽さあ わたしについていらっしゃい!ふしぎな蝶は かろやかに森の奥へと 誘っていった 森の木(き)の葉は 蝶の群だったいっせいに羽を ひろげ飛 […]
24/02/2018 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅲ 馬鈴薯畑で 馬鈴薯畑から 突然とびだした野兎二匹三匹四匹 追いつ追われつ走る朝露の花火が はじけて消えたさわさわとさわさわと 涼しい風よ馬鈴薯畑の緑のなかで 私は想う母なる大地の 恵みとやさしさを 馬鈴薯じゃがいも ポテトなんと言う […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅳ 遠いあじさい 六月の雨は うす紫うす紫の花は あじさいあじさいの花言葉は 心変わり 信じることは悲しみを呼ぶことなのでしょうかでも 信じることは幸せでした 一つの傘に より添って歩いたあじさいのゆれる 雨の歩道 「君によく似た 女の子 […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 24/05/2020 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅴ うぬぼれ鏡 まあ今朝のわたし なんて美しいんでしょう鏡をみつめて 微笑んで花の香りの 化粧水手のひらでたたく 心地よさ気づかなかった ホクロでさえなぜかとっても チャーミングうふっ! ああ今日のわたし なんて自惚なんでしょう鏡をみ […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 15/10/2022 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅵ アンデルセンの旅 馬車にゆられて アンデルセンはるかな旅路(たびじ)の 川でみたまずしい身(み)なりの 洗濯女(せんたくおんな)よくにてる! かあさんにそっくりこみあげてくる なつかしさ馬車よゆっくり 走っておくれ こんなりっぱな 服(ふ […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 15/10/2022 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅶ ユトリロの絵のなかで 午前五時 青味がかった 霞に包まれた 晩夏の モンマルトルの丘 わたしは ユトリロの 絵のなかを歩く 露路の屋根から 鳩の鳴声が聞こえる 夜遊びに疲れた 黒猫が 遠慮がちに 家路にいそぐ 鼠が一匹 ゴミ箱から走り出し 下 […]
24/05/2020 / 最終更新日時 : 15/10/2022 oguro_admin 歌曲集「小黒恵子の詩による歌曲集うぬぼれ鏡」 Ⅷ 多摩川幻想 多麻がわに 晒(さら)すてづくりさらさらになにぞこのこの ここだかなしき 真冬の 多摩川は目にしみる 藍いろ かもめの群が舞い下りて 舞いあがる わたしは 遠(とお)つ祖先(みおや)の萬葉の むかしをしのぶ 凍て […]