Ⅵ アンデルセンの旅

馬車にゆられて アンデルセン
はるかな旅路(たびじ)の 川でみた
まずしい身(み)なりの 洗濯女(せんたくおんな)
よくにてる! かあさんにそっくり
こみあげてくる なつかしさ
馬車よゆっくり 走っておくれ

こんなりっぱな 服(ふく)をきて
王さまにさえ 招(まね)かれて
好(す)きな童話(どうわ)や 仲間(なかま)たち
お金だって たくさんできた
けれどさみしい なぜだろう
花も蝶(ちょう)ちょも 友達(ともだち)なのに

馬車にゆられて アンデルセン
まき毛のすて犬 ひざにのせ
みどりの草原 はしってく
よくにてる!  故郷(ふるさと)のあの丘(おか)に
空に流れる 白い雲
飛(と)べよ白鳥 夢(ゆめ)をのせて


【メモ】
作曲:有馬礼子
楽曲データ:c-moll(ハ短調) 斉唱
楽譜掲載書籍:小黒恵子の詩による歌曲集 うぬぼれ鏡 6曲目
音源:なし