0-1. はじめに

 ぼくは昭和二十七年から現在まで、横浜市鶴見に棲んでいます。ずっとその昔、大正六年から昭和の初めまで、横浜市平沼町にいましたから、約半世紀にわたって横浜にいたということになります。小学校(現・宮谷小学校)も中学校(現・横浜翠嵐高校)も横浜で過ごしました。だからぼくは生粋のハマッ子と自負しております。
 このたび、曲集「みなとヨコハマ 若いカモメたち」が出版されたことは嬉しい限りです。といいますのも全六曲いずれも横浜をテーマとしているからです。
 以前、少年少女合唱のための組曲「野生の大地アフリカの詩(小黒恵子作詞)」を十四曲作曲しました(合唱組曲「ライオンの子守唄」「飛べしまうま」の表題で音楽之友社刊)。現在、横浜少年少女合唱団をはじめとして、全国の少年少女の合唱団のレパートリーとなっています。そして、この「若いカモメたち」は横浜少年少女合唱団によって初演されました。
 小黒恵子さんの詩の世界とぼくの音楽性とは共鳴し合うので、これまでに作曲した数は三十曲はくだらないと思います。
 この曲集は「少年少女合唱」となってはいますが、一般女声合唱やママさんのコーラスでも全く同様に活用できます。
 この「みなとヨコハマ 若いカモメたち」が日本中の少年少女やママさんたちのコーラスのレパートリーになることを希ってやみません。
                           高 木 東 六