3-7 紫陽花 ~サンドリエ
六月の雨は うすむらさき
うすむらさきの花は 紫陽花(あじさい)
あじさいの花言葉は 心変り
信じることは
悲しみを呼ぶことなのでしょうか
でもそのとき信じることは幸せでした
一つの傘によりそって
肌のぬくもりを感じながら歩いた雨の道
野辺の草花をつむように
ひとつひとつ集めておいた愛の言葉さえ
すっかり忘れて
あじさいの花が
雨にぬれてゆれていました
「君によく似た女の子が欲しいな
ママになってくれる?」
月日は流れ 季節はめぐって
あの日と同じように今年も
あじさいの花が
雨にぬれて静かに咲いています
でも
あの人はパパになったけれど
あたしはママにならなかった
どこかで狂ってしまったのかしら
そんなものなのね人生なんて
【メモ】