Ⅳ ふるさとは 多摩川

手のひらの小さな池に 生きている
小鮒(こぶな)のような 鮭(さけ)たちよ
小さな体に 大きい夢をのせて
さあ元気で 行っておいで
たとえ波間(なみま)に はぐれても
未来(あした)にかける 希望を抱いて
大きく育って 帰っておいで
あたらしい生命(いのち)の 誕生のために

きみたちのふるさとは 多摩川
東京と神奈川の 握手するところ
川原(かわら)にそよぐ みどりとみどり
遙(はる)かな夕映え(ゆうばえ)の 富士山が美しい
忘れないで 母なる川
きみたちのふるさとは 多摩川

手のひらの小さな池に 泳いでる
小鮒のような 鮭たちよ
冷たい流れに 勇気の炎(ほのほ)燃やし
さあ仲よく 行っておいで
生きるよろこび 背にのせて
波また波の 果(は)てない海へ
遙かな旅して 帰っておいで
あたらしい歴史の 誕生のために

【メモ】
作曲:湯山昭
楽曲データ:F-dur(ヘ長調) 三部合唱
楽譜掲載書籍:合唱組曲 草笛のうた ~ふるさとは多摩川~ より 
       4曲目
音源:あり