19/10/2020 / 最終更新日時 : 19/10/2020 oguro_admin エッセイ 13.苺の思い出 <平成3年5月23日> 五月の風が、まぶしい新緑をそよがせる頃、苺がもっとも美味となる。 なんと言っても昔ながらの露地栽培は、季節の自然の味を、たっぷりと与えてくれる。 私が少女の頃、家で苺の露地栽培をしていた。早朝の […]
19/10/2020 / 最終更新日時 : 23/11/2022 oguro_admin エッセイ 14.花のいのち <平成3年8月8日> 花火の季節がやってくると、詩人の高田敏子さんを思い出す。高田さんは平成元年五月に七十三才で亡くなられた。春風のようにやさしい声と、表情が豊かな美しい方だった。 あるパーティーで久しぶりに、高田敏子 […]
19/10/2020 / 最終更新日時 : 23/11/2022 oguro_admin エッセイ 15.美しい町 <平成3年10月10日> 九月の第四日曜日の朝、「第一町会の皆さん、家の周りと道路の清掃をしましょう」と突然メガホンの大きな声がした。 はじめてのことなので、喜びの心電図がいっきに跳ね上がった。本来なら道路の清掃は、住 […]
19/10/2020 / 最終更新日時 : 19/10/2020 oguro_admin エッセイ 16.師走随想 <平成3年12月12日> 過日朝日新聞社主催の「花 京 大和」をテーマにした「岡(オカ) 信孝(ノブタカ)展」を、師走の銀座に見に行った。 四季の推移を、繊細なタッチで描いた世界に、私はすっかり魅了された。 かすかな風 […]
19/10/2020 / 最終更新日時 : 19/10/2020 oguro_admin エッセイ 17.ガラスの列車 <平成4年2月20日> お正月と思うまもなく、節分が過ぎて、梅の花が移ろい、桜が咲いて、時間という見えないガラスの列車は、容赦なく走っている。町を過ぎ野を過ぎ、山を越え海を渡って、幾つも幾つもの、人生の駅を通り過ぎなが […]